つれづれなるままに... by mahsa |
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ブエノスアイレスに歌手としての師匠がいる。といっても、実際にレッスンを受けたことはない。彼女の映画、DVD、そして偶然にもタンゴショーでの生声を聴く機会を得て、それ以来あの魂の歌を吸収したいと目指しており、機会あればと再会を楽しみにしている。かなり難しいことではあるが・・。よく考えれば生でお会いしたのは、2度しかない。偶然ホンモノに出会えたときには感動で映画でも聴いた「ブエノスアイレスの歌」の生歌を聞こえたとたんに泣き出してしまった。次の再会には花束をもっていったが、誰も花束をもっていないステージで渡すのが気恥ずかしく、こっそり渡した・・・とき「ARIGATOU」と日本語で応えてくれたのが今も耳にのこっている。あれ以来、あのようになりたい、なろうと思い、励みにしてきた。前回は残念ながら嵐が来て、彼女の出演がキャンセルとなり、会えなかった。今回こそはと思って問い合わせすると、「病気のためここんところは、出ていない」という回答。地球の反対側からいつも健康を気にしていただけにいやな予感がした。それでも彼女がいつも出演していたタンゲーラに行き、彼女のいないライブも味わっておこうと決めて、その店に出向く。ほとんどがカップルや家族連れ、グループでの来店のため、彼女が出ているとか出ていないとか関係なくその場を楽しみ、盛り上がっている。気が抜けているのは私だけである。誰か役者が欠けても、何もないように普通に幕開けするものだ。そして、しばらくすると、若い女性歌手が彼女の十八番である「ブレノスアイレスの歌」をうたいはじめた。と同時に、涙が溢れた。
その曲は、師匠の歌だから、あなたはうたわないで。うたったら、もうステージに出てこないような気がしたのである。と、そんなおかしな気持ちになったのは、客のなかで私だけであっただろう。その歌手もとても抑揚あり、素晴らしいが、ルーケの人生経験から染み出てくる表現力には叶わない。と、私ひとり、ずっとそのライブを彼女がいない状態で見守った。観客は大満足で、確かに情熱に満ちたとてもいいステージであった。私も師匠を知らなければもっと感動しただろう。だが、ライブの間中、ずっとなんとか今度来るときには元気になって、ステージで復活してほしいと思っていた。ショービジネスとは、どの役者が欠けても、それなりになんとかなるものである。そんなものである。でも、私にとってのSHOWは彼女なしには考えにくいのだ。現実は違う。会社もそうだ。何があっても続いていく、いかねばならないのだ。店の看板歌手の写真を掲げた店の外観の壁を添えておこう。ルーケ、あなたのステージにもう一度会いたい。どうかどうかお元気になってください。
by mahsa1203
| 2012-12-28 00:39
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